体験談・白神




地域の人と共に植えた木


 私にとってワークキャンプの一番の魅力は、キャンパーと共催団体や地域の人々との共働・交流によって生まれる親近感・連帯感・一体感にあります。ワークキャンプを通してお邪魔させていただいた土地が自分にとって第二第三の故郷となり、関わりを持たせていただいた人々が故郷のおじいちゃん・おばあちゃん(あるいはおとうさん・おかあさん)となり、共に過ごしたキャンパーたちが世界中に散らばる仲間たちになっていきます。そしてその人と人との繋がりが、これから先もその土地やそこに住む人々のことを気にかけながら生きていくことに繋がり、地域性や自然環境を大切にしていきたいという想いに繋がり、その土地が好きで、この国が好きで、この地球が好きだという気持ちに繋がることで、少しでも、明るく楽しい未来をつくっていけるのかなと思います。

 今回ワークキャンプを実施しながら、「植樹祭」という事業も、数百本の木を植えて森を戻しているという具体的成果もありますが、それよりも、100人以上の人々が白神山地に集まって「木を植える」という行為そのものが、参加者の「自然を大切にしよう」という気持ちや、自分たちの地域や白神山地の自然を誇りに思う気持ちに繋がり、より良い未来をつくることに繋がるのだなと、夜な夜な永井代表の話を聞きながら、また自身も植樹祭で木を植えながら感じていました。
 
 白神山地という日本が世界に誇る自然遺産の懐に抱かれながら、そこでブナ林を守り育てていこうとする「白神山地を守る会」の方々や、白神自然学校の方々、そして地域の方々と交流する機会を与えていただけたことは、私にとって、そして参加したキャンパーにとってもきっと、忘れることのできない思い出です。