【活動報告】平田 17-131

17-131 平田

場所
島根県出雲市平田
日本海に面した、人口約6000人の地域。昔ながらの商人の町並みや、「出雲国風土記」にも記載されているという神社など、守るべき文化が数多く残る町。
参加者
ボランティア 11人
うち日本6人、外国5人(台湾・チェコ・ハンガリー・イタリア・ロシア)/男性3人・女性8人
+住民多数
期間
2017年8月17日~8月27日
仕事
インターナショナルな寺子屋で、子どもたちに最高の夏を!
宿泊
地域施設「唐川館」にて宿泊。寝袋必要。
SDGs該当項目
 
教育・まちづくり

 
ワークキャンプの背景

平田国際ワークキャンプ実行委員会と4回目の開催。平田でのワークキャンプは2014年に、7年ぶりに復活!まだまだ都市集中の進む日本で、今後平田をはじめとする地域を活性化していくには、さまざまな国・地域との多様なかかわりを通した、子どもや若者の成長・活躍が必要になってくる。国際ワークキャンプとあわせて、地元の子ども対象に寺子屋を開催。ふだん他文化に触れる機会の少ない子どもたちにとって、多様性を育めるような場作りを目指す。
 地域の方も、海外や県外からボランティアが来るのを心待ちにしている。多国籍なワークキャンプメンバー・地域の方々とともに、豊かな自然の恵みやあたたかい人に囲まれた平田を満喫しながら、地域を盛り上げていきましょう!                
        

活動内容とスケジュール

ワーク内容
① 普段外国や他地域と交流の少ない地域の子どもを対象に、寺子屋を開催。海外や他県の文化を学ぶ。
② 地域住民とともに地域の清掃活動(鰐淵寺、旧鰐淵保育園)

  午前 午後
8/17   集合 オリエンテーション
8/18 小学校訪問 絵手紙クラブ 歓迎会
8/19 寺子屋準備 寺子屋準備 寺子屋準備
8/20 鰐淵寺清掃 柄杓づくり ミーティング
8/21 フリー フリー 中間総括
8/22 寺子屋 座禅体験 ミーティング
8/23 寺子屋 柿農園訪問 ミーティング
8/24 保育所訪問 旧保育所清掃 ミーティング
8/25 寺子屋 お別れ会準備 ミーティング
8/26 お別れ会準備 温泉 お別れ会
8/27 施設の掃除 解散  
 

様々な形で参加した平田の方々
*えくぼの会の皆さん(訪問受け入れ)
*トマトの会の皆さん(訪問受け入れ)
*鰐淵保育所(訪問受け入れ)
*鰐淵保育所の子どもたち(交流)
*地域の青年の皆さん(交流)
*地域の小中学生(交流)
*唐川町自治会(宿泊施設の提供)
*鰐淵コミュニティーセンター(訪問の受け入れ)
*寺子屋参加者の親御さん
*鰐淵寺さん(ワーク受け入れ)
*唐川町の皆さん(お風呂の貸し出しや送迎など)
*久多美柿農家さん(訪問受け入れ)

本ワークキャンプの目的と成果

地球色のボランティアパワーで、まちおこし事業を応援し、受入地域を盛り上げる

国際ワークキャンプ開催前から、ワーク内容の提案や国際ワークキャンプへの期待や思いを共有してくださったことにより、地域の方々もこのワークキャンプに魅力を感じ、期待をしてくださっていると感じた。さらにお風呂をもらいに地域の方々のお宅を毎日訪問することで、キャンパーと地域の方々との関係をより密接にすることができた。唐川町は若者が少ない町の一つであるが、前年関わったことをきっかけにワークキャンプに協力してくださった地域の若い方たちが、毎日唐川館を訪れて積極的にキャンパー全員と英語で交流しようとする姿は、少しずつではあるが着実にワークキャンプを通じて平田に新しい刺激を与えることができているのではないかと思う。また、彼ら自身が自分たちの住む場所の良さに改めて気づく機会になった。

地元の子供たちや若者や参加者が体験し学び、次代の担い手に成長する

11人のボランティアが、20人の子どもたちと、3日間寺子屋を行った
寺子屋は限られた時間ではあったが、グループで活動するなどキャンパーと子どもが団結意識をもちながら絆を深められた。海外や他の地域の学生と交流する機会が少ない地元の子ども達にとって、ゲームなどを通して他文化を知りより広い世界と関わりたいというきっかけ作りになる場にすることができたと思う。実際、寺子屋以外でもキャンパーと遊ぶために唐川館を訪れてくれる子どもや、来年もっと会話ができるように英語の勉強をがんばりたいと言う子どもたちもいた。

出雲市民と日本・世界の若者達が、友情・相互理解・連帯感を自然に深める

交流会パーティーは初日と最終日の2回、30名以上の地域の方々と交流することができた。最終日では地域のバンドの方々が演奏をしてくださったおかげで非常に盛り上がった。流しそうめんやキャンパー・地域の方が用意してくれた料理を大人も子どもも一緒になって楽しみながら交流することができた。今年は地域の方からキャンパーにプレゼントが渡されるなどより地域の方の心に残ることができたのではないかと感じた。英語をうまく使えない地域の方やキャンパーに海外メンバーが教えたり、子どもたちが海外メンバーに日本語を教えたりとお互いの文化を尊重しあいながら理解しようとする姿勢が築けていたと思う。キャンパーが最後に「また帰ってきたい」と言っていたことから、唐川の魅力が大いに伝わったといえるし、これからも国や地域を超えて繋がっていけるだろう。

今回の課題

より多くの地域の方をいかにまきこむか。地域行事と重なりワークに参加できなかった地域の方も多かったので、NICE側と地域側で事前の連携を深めていく。

今後の構想

① 今後も子どもの寺子屋事業を継続し、国際的な視野をもった人材を育てることで、平田の活性化につなげる。
② 住民と一緒にできるワークを設け、交流会などに来ていただけるようコミュニケーションを図る。

最新のプログラムは以下をチェック!

国内ワークキャンプ一覧

参加者からの声

本キャンプの良い思い出
◎地域の方たちと夜な夜な語り合えた!
◎とにかく密度の濃い時間!
◎もらい湯で地域の方とお茶したり、交流が深まった!

本キャンプの悪い思い出
〇虫が多かった!
 

キャンプリーダーより

出雲市は、豊かな自然環境があり、古き良き日本の伝統が残る素晴らしい地域であるが、過疎化・高齢化が進み、地域の活力が低下しているなど深刻な問題もある。この問題は出雲市だけでなく、日本の農山漁村地域の抱える深刻な問題である。このような状況を踏まえて、自分たちが出来ることを考えると、第一に国際ワークキャンプを継続し、長期的に地域活性化事業に協力することが重要である。国際ワークキャンプを通して地域内外との連携・交流を深め、人と人との掛け橋として今後も活動を展開していきたいと考える。

 寺子屋の開催は地域活性化の問題を改善できる大きな手立てになると思う。一つの場所に子ども達が集まることで他国や世界への視野を広げるきっかけを持てるはずである。子ども達にはこの経験を糧に自分たちの興味のあることに取り組んで、自分自身やその地域と外との交流をも広げていってほしい。また私たちも寺子屋で子ども達に何かを与えるだけでなく、彼らからみた内側の地域の現状を教えてもらうことで相互の理解を深めることが可能であると思う。