奥山真柄さんの履歴書。

2012/09/06

奥山真柄さんの履歴書はこちらをご覧ください。

5回の国際ワークキャンプ(岐阜県高山市高根3回、鹿児島県えらぶ1回、韓国Yangpyong1回)と各地域で開催されている週末ワークキャンプに多数参加している奥山真柄さんにお話を聴きました。

まず、NICEに出会ったきっかけを教えてください。

履歴書の「志望動機」欄にも書きましたが、中学・高校時代から国際協力分野や海外でのボランティア活動に携わりたいと思っていました。テレビで国際協力に取り組んでいる人を見て、あこがれていたんですね。大学生になったら自分も海外ボランティアをするぞと思って、色々探していたんです。当時毎日新聞を購読していたんですが、たまたまボランティア情報コーナーに、NICEの説明会情報が掲載されていました。それで説明会へ行ったのですが、当時職員だったごまさん(現副代表、開澤裕美)の話がとても興味深かったので参加することにしました。

ただ両親が反対というか、すごく心配をしていて、なかなかOKが出なかったんです。初めて自分で行く海外が、現地集合・現地解散型のワークキャンプ。そもそもワークキャンプって何だ?というのが両親にはあったんですね。それで色々話をして、どうしても海外へ行きたいなら、まずはツアーで海外へ行くか、ワークキャンプへ行きたいなら国内のを選ぶか、どちらかにしなさいということになりました。それで、それなら国内のワークキャンプを一度経験してから、次は海外のワークキャンプへ行こうと思って、まずは国内のワークキャンプへ参加することにしました。

高根の国際ワークキャンプを選んだのは?
国際ワークキャンプを申し込むとき、第3希望まで書く欄がありました。ワークキャンプ一覧から良さそうなものを3つ選んで申込書を書いたのですが、最初は高根は選ばなかったんですね。ただ志望動機やその他の申込書欄を埋めていきながら、もう一度ワークキャンプ一覧を見直したんです。その時、初めは気にならなかった高根が直感的にひっかかって、「このワークキャンプにしよう」と思い、第1希望を高根に変えて申込みをしました。

ワークキャンプの満足度100%と活動のやりがい度90%の数字に込めた思いを教えてください。
満足度は文句なく100%ですね。自分にとっての経験としては、とても満足しています。活動のやりがい度に関しては、個人的な思いとしては100%をつけたいのですが、本当にこの活動がそこの地域に役立っているかという視点で考えると、自分が関わったものの中にはそうじゃないんじゃないかと考えさせられるものもあったので、マイナス10%で90%としました。そもそも韓国のワークキャンプは、プログラム自体が成り立っていなかったですしね…。

単発で数多くの週末ワークキャンプに参加していた中で、岐阜県高山市高根は今でも関わりがあると聞きました。ずっと関わろうと思ったのはなぜですか?
私が19歳の時に初めて参加した高根の国際ワークキャンプは、地元高根にとっても初開催でした。リーダーの彩さん(NICE協力会員)以外は、ワークキャンプに参加するのも初めてだったのでわけもわからず、地元の方も参加者も手探りの中でプログラムを進めていきました。それでも2週間のワークキャンプが終わるころには、地元の方とも参加者とも密になっていました。ワークキャンプが終わってから2週間後、タカネコーンの収穫祭があるから来ないか?と地元の方に声をかけていただき、日本人メンバー全員が再び高根に集まったんです。これをきっかけに、高根コーンに関する週末ワークキャンプも生まれました。自分たちの活動が地域に受け入れられ、国際ワークキャンプ以外にも継続性のある週末ワークキャンプを開催できたことがとても嬉しくて、次の年も参加することにしました。それから参加できなかった年もありますが、参加できるときは収穫祭には必ず顔をだしています。もうかれこれ10年以上の付き合いになりますね。

ワークキャンプでついたチカラ(成長ダイアグラム)について教えてください。
1.    実務的な知識・スキル
ワークキャンプへの関わり方によって変わってくると思いますが、特別に実務に使える力がついたわけではなかったですね。国内のワークキャンプが多かったので、英語力も伸びたとは言えませんでした。だから変化なしの3をつけました。

2.    人・社会とやっていく力
これは文句なく5ですね。新しい人に会うのが苦手だったのですが、ワークキャンプは新しい人と会わざるを得ない状況ですよね。その状況だけなら逃げ出してしまいそうですが、ワークキャンプは会ってすぐに仲良くなれる雰囲気があるんです。その雰囲気の中、みんなが後押ししてくれて、知り合いもどんどん増えて…。ワークキャンプごとに人見知りが少しずつなくなりました。

3.    自分でやっていける力
リーダーをしたことで、自分で考えて物事を組み立てていく力は多少なりともつきました。ただワークキャンプに参加していた当時、私は大学生でしたので、地元の方や共催団体の方に助けられる場面がたくさんありました。自分でやる力がつくと同時に、力不足を強く感じたので、4にしました。

5.    社会への考えや価値観
色々な立場の人に会う中で、自分の価値観が変化していきました。NICEに入ろうと思った頃は、海外志向だった私も、高根のワークキャンプに参加して、日本の良さ、日本の田舎の良さを改めて感じることができました。

6.その後の人生にいきた人脈
5以上の点数をつけたいですね。人脈というか仲間という意味でですが。NICEでの経験は、結局はこれが全てですね。今でも国際ワークキャンプでお世話になった地域の方やメンバー、そして関西で一緒に活動をしたメンバーとはつながりがあります。会社や学校で会った友達とは違って、自分で考えて前に進もうとする気持ちを持っている人が多いんですね。だから刺激にもなるし、心強いです。最近は、facebookがどんどん発達して、連絡が途切れていたメンバーともまたつながることが出来始めています。みんなそれぞれの道を頑張っているんだなっていうのを、本当にひしひし感じています。そこからまた力をもらっています。

4.進路・目標
5をつけましたが、これはすごく難しいです。国際協力に携わりたいというのは、今でも心の片隅にあるんですね。NICEを通じて色々な活動をする中で、自分の興味・関心が広がり、国際協力とは外れた道を進むことになりました。国際協力の道に進むのであれば、回り道をしていることになりますから、数字はもっと下がるんですが、自分が考えていなかった人生に出会わせてくれたので5をつけました。高根もそうですけど、「韓国語」に出会えたのは自分の中では大きいですね。

韓国語を学ぼうと思ったのはなぜですか?
どのワークキャンプにも、必ず韓国からの参加者がいました。他の国のメンバーと比べて色んな面で一番近く、すぐに仲良くなれるのが韓国人でした。しかも、たいていの韓国人メンバーは日本語がペラペラで、向こうだけ日本語が出来て悔しいなと思ったのがきっかけですね。韓国語で、その子たちと話せるようになりたいと思ったんです。ちょうどよいタイミングで、大学の交換留学プログラムが創設され、1期生として参加することにしました。

それから地域に貢献したいという思いから地元で就職しましたが、組織と自分が合わなかったので、せっかくなら今まで学んできた韓国語を活かしたいと思い、日本語学校のスタッフへ転職し、昨年はさらに語学力を高めるため、ワーキングホリデーで韓国へ行きました。

今後の夢や展望は?
正直お話すると、悩み中です。ここ数年は韓国に深く関わってきたので、これからもそこのベースは変わらないと思いますが、どういう形で関わっていこうか模索しています。

長い目で見ると、国際協力と韓国とを絡めて、何か自分の道をみつけられたらいいなと思っています。

メッセージをお願いします。
とにかく参加してみて下さい!!としか言えないですね(笑)私の友達にも、NICEに参加したことで本当にやりたいことを見つけたって人もいますし、全く関係のない仕事をしている人もいます。結果はどうであれ、日常ではできない経験ができるっていうことがNICEの魅力だと思います。なので、とにかく参加して「いろんなことを経験して」「いろんなことを感じて」ほしいなと思います。

2012年9月4日(火)14-@スカイプ