湯川真樹江さんの履歴書。

2012/11/26

湯川真樹江さんの履歴書はこちらをご覧ください。

モンゴル、タイ、モロッコの国際ワークキャンプ、日本各地で開催されている週末ワークキャンプに参加された湯川さんにお話を伺いしました。

NICEとの出会いを教えてください。
大学の友達が知っていて、紹介してくれました。ちょうど普通の海外旅行以上のことをしたいと思っていたので、その話を聞いて飛びつきました。

国際ワークキャンプに参加し、満足度100%、活動のやりがい度100%の数字に込めた思いは?
今回の履歴書は、モンゴルの経験をベースに書いています。今から10年前!に、モンゴルの国際ワークキャンプに初めて参加をしました。当時職員だった末さん(現NICE監事、末吉和弘)がリーダーでした。もう、本当に楽しかったです!景色も素晴らしいです。モンゴルらしい風景が眼前に広がって、とても感動しました。またボランティア活動も、しっかりやるときはやる、休むときは休むという感じでメリハリがあり、だらだらしなかったのでよかったです。メンバーは日本人が7人、ヨーロッパからが5人、そしてモンゴル人のボランティアが2~3人いて、国際色豊かなグループでした。

モンゴルの後に、2回目(タイ)、3回目(モロッコ)と参加したのはなぜですか?
モンゴルと同じように、現地の人と触れ合えるだろうと思ったからです。

そんなワークキャンプでついたチカラについて教えてください(成長ダイアグラム)。
1)実務的な知識・スキル:5、2)人・社会とやっていく力:5、3)自分でやっていける力:5、4)進路・目標:4、5)社会への考えや価値観:4、6)その後の人生に生きた人脈:5

実務的な知識を5にしたのは、いろいろと勉強になったからです。モンゴルでは孤児院での活動だったのですが、今まで孤児院にいる方と触れ合うこともなかったので、孤児を取り巻く環境(何が求められているのか)や多くの孤児が生まれるモンゴルの社会背景などを知りませんでした。でもモンゴルの子ども達や孤児を支援している団体の方から実際に話を聞いて、その国の現状をもっと知るようになりました。モンゴルでは特に貧しさを感じました。当時国営デパートは一つしかなく、そこで買い物をする人はほとんどいませんでした。私はアイスを食べながら歩いていたところ、ストリートチルドレンに食べかけのアイスを奪われてしまったことがあります。ウランバートルの中心街からちょっと外れるとスラム街が広がっていました。遊牧民の方々が生活できなくて、都市に来たけれど、結局仕事がなくて……貧しさから抜け出せずにいるんですね。そういう現状を肌で感じて、自分に何ができるのかを考えるきっかけとなりました。

あとは、普段の生活では接点のないような友達ができたことが大きいです。海外で同じ問題を見て、どう感じたのかを共有できる友達って、なかなかいないですよね。そういう様々な、貴重な体験を一緒にした友達ができたのは宝物だと思っています。

4)と5)の4項目に関しては、今やっていることと直接関係がないので、4としました。あったらきっと5にしていたと思います。

今はどんなことに取り組んでいるんですか?
1910年から1960年ぐらいまでの、中国東北部の農業の変遷をおっています。日本人が侵略して、農業試験研究を行って、戦後の中国にどのように引き継がれたのか、またソビエトの影響はどのようなものであったのか……等を明らかにしています。

大学で史学科を選んでいるので、もともと中国に興味があったのですか?
20才の時は中国語に興味があっただけで、特に中国をベースに研究をしようとは考えていませんでした。歴史が好きだったので、史学科に入った、ただそれだけですね。修士に入って、色んな資料を見ていくうちに、ここ(中国東北部の農業の変遷)がおもしろそうだと思って論文を書きました。このテーマをもっと知りたい、深めたいと思って博士課程に進み、今も研究を続けています。

今後の夢や展望は?
博士論文を書くことと、中国東北部と朝鮮半島、日本の近現代の関係をみながら、現地の農業と農業試験研究にどのような影響があったのかを明らかにしていきたいです。何のポストを得られるかは分かりませんが、研究を続けていきたいと思っています。

最後にメッセージをお願いします。
メディアでよく中国や北朝鮮、韓国がどうのって言論がありますが、まずは自分の目で見て友達を作ってから、あらゆるニュースを分析すべきだと思います。簡単ですが、それが一番伝えたい事ですね。中国人がどうのっていう発言が意味のないものだと分かりますし、何よりももったいないですよ。いい友達ができる機会がなくなってしまいますから。世界がすごく狭まってしまいます。垣根を越えて、あらゆる問題を直接話したり、一緒に生活していく中で、自分のオリジナルな考え方も、向こうの考え方も分かるようになると思います。海外で友達ができるって嬉しいと思うんです。ぜひ興味があれば参加してみて下さい。

湯川真樹江さん
2012年11月15日(木) 21:30-@スカイプ