体当りと見返り ~ベトナム~

ベトナム                                     

ハンドルネーム:Empiang

初めは英語を聞くのが苦手で、人の話が分からなくても笑ってごまかしていた。でも、逆に自分が相手にそうされると残念に思った。話が分からないとコミュニケーションが物切れで、仲良くなどなれないから。だから、言葉を返せるほどに相手の話を理解するまでは、何度も聞き返すことにした。逆に、相手が言葉を返してくれるまで話し続ける、そんな気持ちで、日々を過ごしていた。
 質問も、相手の答えに納得いくまで、なぜなぜなぜ、と問い続けた。特にベトナムについての質問をすることが多く、現地キャンパーは気軽に、時には真剣に答えや意見を教えてくれた。事前勉強をほとんどしていなかった私は、本当に無知で、失礼な質問をしていただろう。それでも、目の前にいる、親のいない赤ちゃんや障害を持つ子どもたちについてもっと知りたいと思った。「この子はという一文字を3カ月間練習しているわ」とある先生が教えてくれた。「この部屋にいる赤ちゃんは皆外国の里親に引きとられるの」とある乳母が言った。そんな事実とは裏腹に、子どもが一生懸命文字を書いている姿や、無邪気な赤ちゃんの笑顔が、輝いて見えた。彼らと話したり遊んだりすればするほど、愛らしい面が見えてきた。どうしてそんな彼らが辛い思いをしなきゃいけないのか、すごく理不尽で悔しかった。

 私は、このキャンプで思い出をもらい、 学ばせてもらい、もらうばかりで、自分から何かをあげることができないと思っていた。しかし、現地スタッフの言葉で気づかされた。「just two weeks, but there are somebody who want to take care of children. Let them know it. They feel happy.」この話を聞いて、私は救われた気がした。
 自分ができること、そこにいる意味を知ることができたから。ただ一緒にいて、話したり、遊んだり、そうするだけ。そうするだけで、赤ちゃんや子どもたちは無条件で愛してくれる。



                         

 

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