岩田(旧姓:鈴木)沙織さんの履歴書。

2012/08/16

国際協力分野で力になりたい、青年海外協力隊で活躍。
岩田(旧姓:鈴木)沙織さんの履歴書。

名前
岩田(旧姓:鈴木)沙織さん
性別
女性
年代
28才(インタービュー当時)
属性
協力隊、子育て中
参加国
インドネシア、マレーシア、日本など

ワークキャンプの満足度95%、活動のやりがい度80%とありますが、この数字に込めた思いは?

最初の国際ワークキャンプ(大分県緒方)がすごい衝撃的で、本当に楽しくて、あっという間に終わってしまって、とにかくよかったんです。メンバーのバランスもとれていて、外国からの参加者は日本が大好きで来ているから、「日本のこともっと教えて」と英語があまり話せない私にもたくさん話しかけてくれたんです。英語はあまり話せなかったけれど、たくさん交流できたからすごく楽しかった。緒方に参加した後も、連続で2つの国際ワークキャンプ(インドネシア・マレーシア)に参加したので、楽しかったけど、どんどん疲れがたまってしまったので、-5%で満足度は95%。

活動のやりがい度は、そうですね。日本と海外の国際ワークキャンプは違う感じがして、日本のは朝から農業をしたり、子どもたちの面倒を見たり、がっつり働いて、しっかり取り組んだ!って感じだったけど、特にマレーシアは初開催だったので、会議が多かったり、記念植樹をしたりと「活動」をした感があまりなかったので、80%かな。

最初に国内の国際ワークキャンプを選んだのは、不安だったからですか?

不安だからというよりも、世界のワークキャンプの冊子を見ているうちに、行ける範囲で最初に参加したいものが緒方(日本)だったかな。

最初にNICEを知ったのは?

同じバイト先の友達の友達が、ドイツの国際ワークキャンプに参加したことがあって、その話を聞いてなんとなく気になっていました。それでインターネットで調べて、情報を得たんだと思うな。3回生までは、ずっと部活で関われなかったから、4回生の夏休みには絶対参加しようと思っていました。また、その前にちょっとでもNICEに関わりたいなと思って、関西のオフィスで事務局ボランティアスタッフ(ジボスタ)をやらせてもらいました。

なぜNICEの活動に参加しようと思ったんですか?他にも国際協力分野で活動している団体はあると思うんですが。

国際協力には興味があったんだけど、あまり調べてなかったんですよね。バイト先の友達からNICEのことを聞いたから、それでネットで調べて、まずは説明会に参加したんです。その説明会の参加者が3人くらいだったので、当時職員だったごまさん(開澤裕美さん)とたくさん話すことができたんですよね。ごまさんがとても素敵で、話を聞いていると、「あーー、もうこれに違いない!!」って感じたので、NICEを選びました。今は他にも国際協力分野で活動している団体がたくさんあるって知っているけど、当時はほとんど知らなかったので、他があるとは考えなかったんだと思います。

NICEの活動を通じて得たチカラについて教えてください(成長ダイアグラム)。

語学はもともと好きだったけれど、話す機会がなかったので、初めは全然話せなかったんですよね。ワークキャンプだと自然に会話ができるし、24時間ずっと一緒にいるし、いやでも英語が話せるようになってくるなーと思って、実務的な知識・スキルは4としました。

ワークキャンプで、いろんな人に出会いました。日本人だけでもユニークな人がいっぱい。中学・高校・大学では、だいたい同じような年齢・価値観の人が集まるけれど、NICEには外国人はいるし、日本人でも変わった人がいるし(笑)、その人たちとの共同生活を通じて、いろんな人とやっていく力はついたと思います。

一人旅だとある程度自分で選べるじゃないですか。安全なホテルに泊まろうとか。でもワークキャンプは現地集合・現地解散で、集合場所がいきなり辺鄙な駅だったりして、すごい不安で。「この人についていっていいのかな?」って人に案内してもらって、わからなければ周りの人に聞いて…そうやってなんとかたどり着くことができたので、サバイバル力はついたと思います。ご飯も地元の材料でなんでも作っちゃうじゃないですか。食材があればなんとかなる、みたいな感じで。それなので、自分でやっていく力も5としました。

その後の人生に生きた人脈も5と高いですね。

やっぱり、もちろんNICEで働かせてもらったので。事務局ボランティアで当時職員だったごまさんと顔がつながっていたのもあるけれど、マレーシアでかいさん(現NICE代表、開澤真一郎)と一緒だったのが大きいと思います。マレーシアでずっと一緒だったので、NICEが外務省インターンプログラムで職員(修士号を持つ人か、国際協力分野での実務経験が2年以上の人が対象)を募集するときに声をかけてもらえたんだと思います。

もともと国際協力分野には興味があったけれど、部活があったから関われないでいたんです。4年生になって国際ワークキャンプに実際に参加してみて、やっぱりいいなーと思って。もっと長いスパンで活動したいと思い、協力隊を考えるようになりました。でも内定先も決まった後での気付きだったし、社会人としての経験にも興味があったから、まずは会社に入り、そこで少し経験を積んでから応募することに。社会人2年目で応募して、マラウイへの赴任が決まりました。

協力隊を受ける時に、NICEの経験を語りましたか?

もちろん話しました。村落開発の隊員活動は、ワークキャンプと似ていて、サバイバル力のある人を求めているみたいだったので、面接のときに、「いいねー君」みたいな感じで(笑)。面接官がすごく柔軟でNICEっぽい感覚を持っている方だったので、NICEでの活動を話したら、「大丈夫、君なら生きていけるよ」っていう雰囲気でした。

協力隊の活動中、NICEの経験を活かせたことはありましたか?

基本は似ているなと思って。協力隊は基本的にひとりで現地に入って活動を行わなくてはいけないというところは違うけれど、地域の人達と仲良くなることや日本の文化を紹介することは、NICEでやっていたことと近いと思います。実際の仕事は、HIV/エイズの孤児施設で、子どもたちにアクティビティを企画することでした。日本の学童保育みたいな活動でしたね。あとは、エイズ孤児を養っているおばあちゃんたちがサイザル麻を使ったネックレスを作っていて、それの販路を開拓することなどでした。最初の6か月は電気も水道もない場所で、帰りたいと思いました(笑)。何度か病気にかかり、このままだと活動どころじゃないと思って、任地変更をしたんです。それからは充実した活動ができました。長いと思っていた2年間も、あっという間でした。

今後の展望は?

もっと地方に住みたいですね。村落開発普及員の日本版のようなものあるじゃないですか。地域おこし協力隊みたいな。すごく興味があって。もともと帰国後すぐに結婚するなんて考えていなかったから、協力隊から帰ってきたら日本の田舎で地域おこしに携わりたいと思っていたんです。だからゆくゆくは地方へいって、地域振興に携われる仕事に就きたいなと思っています。でもまずはやっぱり、元気な赤ちゃんを産むことですね(笑)。国際協力の分野にも、仕事ではなくてもなんらかの形で関わっていきたいですね。日本語教師にも興味があるので、時間ができれば勉強し直したいです。

最後に、メッセージをお願いします♪

興味があるんだったら、ぜひ参加してほしいですね。参加をためらっている人は、どんな理由でためらっているのかな。語学が不安とかだったら、絶対行ってみたらいいと思います。最初の3日ぐらいは、ずーーーんとなると思うけれど(笑)、最後には笑顔になるはずですよ。特に日本のワークキャンプはお勧めです。日本の田舎の良さがわかるし、外国からの参加者も日本が大好きだから、すごく深い交流ができると思います!

岩田(旧姓:鈴木)沙織さんインタビュー 2011年9月30日(金)12:00@亀戸

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