【10/28更新】ガザでの即時停戦を呼びかけます!NICEは加盟・提携しているCCIVSとSCIの共同声明に賛同し、加わりました。

2023/10/28

ガザでの即時停戦を呼びかけます。
2023年10月24日(10月28日更新)

 ハマスとイスラエルによる武力衝突が急拡大し、10月7日以降だけで既にイスラエル側は1,400人超、パレスチナ側は5,000人超もの尊い命が失われました。NICEが加盟する世界ネットワークのCCIVSと、提携する多国籍NGOのSCIは即時停戦を呼びかける声明を出し、賛同団体を募って既に世界中の23団体が加わっております。
 NICEでも理事会と事務局で議論を重ね、本日賛同団体に加わることとなりました。声明の和訳を以下にご紹介致します。末尾にNICEとしての追加コメントも添えてありますので、ぜひご参照下さいませ。
 このような声明を出した所で、今続いている戦火を止める力にはほとんどなり得ないでしょう。それでもまずは声を上げ、そして自分達にできる行動と協力を続けていくことが大切だと考えます。一刻も早くガザと世界の全ての場所で理不尽な戦火や暴力が止み、犠牲者がこれ以上出ないことを願ってやみません。

特活)NICE(日本国際ワークキャンプセンター) 理事・職員一同

* 原文(英語)を掲載した、オフィシャルサイトはこちら

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SCIとCCIVSから、ガザでの即時停戦の呼びかけ
2023年10月17日

 SCI(Service Civil International)とCCIVS(国際ボランティア活動調整委員会)は、ここ数日、パレスチナとイスラエルにおける暴力の激化の動向を、大きな憤りと衝撃、そして強い不公正感をもって注視してきた。

 ハマスの軍事行動とイスラエル政府による空爆は、甚大な被害をもたらし、多くの人命が失われている。 ハマスの非武装市民に対する攻撃は容認できないものであり、我々はこれを非難する。

 が、いかなる意味においても、イスラエル政府側の恐ろしい集団罰を正当化するものではない。私たちは、この状況が新しいものでも無作為のものでもなく、70年以上続く占領に根ざしたものであることを忘れてはならない。これは、「両陣営」が同レベルにある紛争ではない、抑圧者であるイスラエルと、抑圧された民衆であるパレスチナが、占領という状況、組織的な人権侵害、持続的なアパルトヘイト体制という状況に抵抗している(#1)。

 さらに、パレスチナ占領地で犯したとされる犯罪は、国際刑事裁判所によって調査されている。イスラエル当局は長年にわたり、多くの国連決決議(#2)を無視してきた。ガザの場合、占領は17年間にわたって包囲という形で行われ、世界の大半は、ガザがパレスチナ人居住区となった露天の監獄と化した日々の苦しみを無視してきた。

 このところ、ガザの人々は、病院や学校を含む民間インフラに対するイスラエルの大規模な空爆さらには白リン弾の使用などによって、かつてないほど暴力がエスカレートしているのを目の当たりにしている。これにより、1,000人の子どもを含む2,500人以上のパレスチナ人が殺害され、かつて経験したことのない荒廃がもたらされた(#3)。

 その上、イスラエル政府は電気、水、食料、医療物資を遮断した。ガザの全人口への医薬品供給を停止し、悲惨な人道危機を引き起こした。私たちを含む多くの人々が、ガザでの大量虐殺を恐れている。イスラエルが200万人の住民の水と電気をすべて断ち切ることができるという事実だけでも、ガザがいかに力の不均衡と完全な占領下にあるかがわかる。

 これまで、ガザへの人道援助は一切認められておらず、水、食料、電気、医療サービスへのアクセスを確保するために、以前にも増して迅速な人道的対応が必要とされている。 この状況は、パレスチナ人の非人間性を支持する物語によって悪化している、イスラエル政府や西側メディアの大部分は、パレスチナ人を「テロリスト」、「反ユダヤ主義者」、「人間のケダモノ」として描いている。西側メディアの大部分は、イスラエル軍による暴力のさらなるエスカレーションを正当化している。ガザの200万人は、ハマスの200万人の戦闘員ではないのだ。集団的懲罰は戦争犯罪である。

#1: ヒューマン・ライツ・ウォッチ、アムネスティ・インターナショナル、イスラエルのB'Tselemなどの人権団体による定義、などの人権団体によって定義されている。

 したがって、私たちはこう呼びかける:
●イスラエル当局が即時停戦を実現し、水や燃料、電力の復旧を含むガザへの人道支援を緊急に許可すること。
●水、燃料、電力の復旧を含むガザへの人道支援を早急に認めること。
●ハマスに対し、非武装市民に対する無差別攻撃を停止すること。
●国際社会が必要な責任を負い、イスラエル政府に対し、即時停戦とガザへの人道支援を早急に認めるよう強い圧力をかけること。
●すべての当事者に対し、真の和平プロセスを開始すること。
●あらゆる形態の人種差別と反人道的行為、反ユダヤ主義に反対すること。


 私たちは、計り知れない痛みと喪失感に苦しむすべての家族に心を捧げます。またトラウマや恐怖の状況下で毎分苦しんでいるすべての人々、永久的な障害を負った人々、信じられないような状況下で、患者のために真の勇気と献身をもって働いている救急隊員たちにも。 SCIとCCIVSは平和団体として、非暴力と紛争の平和的解決を支持します。

 だからこそ、私たちはパレスチナのパートナーとともに、次のことを実現するために働き続けます。占領とアパルトヘイト体制を終わらせ、ガザの人々とすべてのパレスチナ人に正義をもたらすために。正義に到達するまでは、積極的な和平は不可能です。

 真の平和は一朝一夕に実現するものではなく、勇気ある人々が日々築いていくものです。軍事力、暴力、占領によってもたらされる残忍さと破壊に直ちに終止符を打つことから始まるのです。(以上。)
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【NICEから出た追加意見】
☆ イスラエル側の市民の被害についても、もっと触れるべきではないか。
☆ 「非武装市民」は当然だが、それだけでなく全ての攻撃・破壊・殺戮を全ての側が止めるべき。
☆ 世界の全ての戦争・暴力への反対も忘れるべきではない。
☆ 占領・非占領の歴史・立場と今回のハマスの暴挙は、もっと明確に分けて論じるべき。ハマスとその行為が必ずしもパレスチナの人々を代表する訳でも、大多数に強く支持されている訳でもないことも書くべき。
☆ 最後の「パレスチナ人に正義をもたらす」は一方に寄りすぎでは。ここでは停戦に焦点を定めるべきでは。
☆ 両「国」のNGOと更に強く連帯・連携し、情報の発信、協力の募集、復興段階でのボランティアの派遣など、自分達の持ち味を活かしたアクションを実行していこう。