渡邉栄一さんの履歴書。

2012/10/16

渡邉栄一さんの履歴書はこちらをご覧ください。

国際ワークキャンプを4回参加(タイ、インド、バングラデシュ)、またSSP(Sister School Project=姉妹学級プロジェクト)の活動に関わり続けている渡邉栄一さんにお聴きしました。

活動の満足度95%、活動のやりがい度95%の数字に込めた思いは?
初めて参加をしたタイ、そしてインドの国際ワークキャンプは、正直申しますと満足度も活動のやりがい度も95%まで達していません。参加した当時は自分がイメージしていた活動とちょっと違うなと感じていました。ただ今振り返ると、外国の人と交流でき、ボランティア活動を通じて得られるものもあったので、よい経験をさせてもらったんだという気持ちになれました。そういう気持ちになれたのは、だいぶ時間が経ってからですけどね。今は、満足度も活動のやりがい度も90%です。

バングラデシュの活動に関しては、SSP(Sister School Project=姉妹学級プロジェクト)を通じて参加をしました。タイの国際ワークキャンプに参加した後に、あじぼねというNVDA(アジアボランティア発展ネットワーク)のミーティングに参加しました。そこで、よっこさん(多田(旧姓:末松)佳子)とえっちゃん(多田江津子さん)に出会い、活動に関わるようになりました。

SSP(Sister School Project=姉妹学級プロジェクト)について教えてください。
2003年、あじぼねというNVDA(アジアボランティア発展ネットワーク)のミーティングの中で生まれました。NICEと繋がりのあるBWCA(バングラデシュ)の運営する小学校(アブドゥール・ガフ・シカ・シビール)と日本の公立小学校(渋谷区)を姉妹学級として結び、国際交流の機会を子どもたちに提供する活動としてスタートしました。その後JICAの協力の下、TV電話(JICA-net)を利用した交流をバングラデシュと北越谷の小学校で行ったり、2010年にはバングラデシュの子ども達を日本に招へいし、念願の直接交流も実現したりと、活動を継続しています。

このSSPの活動に参加をしようと思ったのは、タイの国際ワークキャンプに参加した後、継続して関わる活動に取り組みたいと感じたからです。単発的な活動ですと、自分の中でも不完全燃焼で終わることが多く、社会に対しても一過性のアプローチで終わってしまう気がしました。日本での活動と関連する形で、国際ワークキャンプに参加できたらいいなと思っていたので、バングラデシュの国際ワークキャンプは、日本での小学校訪問等のボランティア活動と絡めてバングラデシュで活動できたので、満足度も活動のやりがい度も100%です。4つの国際ワークキャンプを平均して、95%としました。

国際ワークキャンプでついたチカラについて教えてください(成長ダイアグラム)。
1)    実務的な知識・スキル 4

タイやインドの国際ワークキャンプというよりは、SSPの活動と絡んだバングラデシュの国際ワークキャンプで、ボランティア内容を企画したり、授業案を考えて運営したりするなかで、運営する力や何かをやり遂げる力が身についたと思います。専門的知識ではなく、スキルが身についたという意味で4ですね。

2)    人・社会とやっていく力 4
ワークキャンプに参加することで、広い視野を得ることができました。タイへ参加する前は、海外へ行ったこともありませんでしたし、社会に対する問題意識もそこまで強くありませんでした。国際ワークキャンプでは、海外の人だけではなく、日本の人も含め、色々な価値観を持っている人が参加をします。今まで会ったことがない人と出会うことで、こんな人もいるんだということに気づけました。自分とは違う価値観で生きている人達と共同生活をすることで、様々な人と何かを一緒にやっていく力がついたと思います。

3)    自分でやっていける力 4
SSPの活動が大きいのですが、自分で何かを運営する、何かをやり遂げるという力がついたと思います。それは大きな自信となりました。もちろんすべてを一人で行ったわけではないですが、仲間と共に連携して何かを動かすことを学びました。

4)    進路・目標 3
高校の時から、海外で働きたいという漠然とした思いがありました。そういう意味では、今の進路は、目標から大きくはずれていません。国際ワークキャンプがきっかけとなって今の進路に繋がったわけではないので、3をつけました。

海外で働きたいと考えたのはきっかけがあったのですか?
中学生の時に、ネパールで医療支援をしているテレビ番組を観ました。自分にもできることがないかと思い調べたら、「青年海外協力隊」がヒットしました。青年海外協力隊は、海外で2年間、地域に必要な活動をボランティアで取り組むものです。村落開発や青少年活動の分野であれば、自分でも携われるのではないかと考えました。それで大学は国際関係の学部へ進みました。青年海外協力隊は学生の身分で参加できるものではなかったので、学生の自分が国際協力できることはないかと調べ、NICEと出会い、国際ワークキャンプに参加するようになりました。

5)    社会への考えや価値観 4
自分が小さい時に、外国の人と一緒に遊んだ記憶がずっと残っています。その体験が異文化への興味につながっていることは間違いありません。世界の子ども達にも、そういう体験をしてほしい、継続した活動をしたいという思いから、SSPの活動に携わるようになりました。もしタイの国際ワークキャンプに参加をしていなかったら、SSPの活動に参加していなかったと思います。

6)    その後の人生に活きた人脈 5
SSPの活動を通して出会った仲間とは、今でも強く繋がっています。1年会っていなくても、昨日会ったかのような感覚を持てるとても大切な友達です。どこにいても、何をしていても、何か繋がっている感覚があるんですよね。SSPの活動もライフワークになっていますし、大切な人と出会うことができたので、5です。

今のお仕事について教えてください。大学卒業後に今の会社に就職されたのは、海外転勤を見込んでですか?
そうですね。海外転勤の可能性と、メーカーに興味があったため、今の会社に入社しました。入社後は電子部品メーカーの営業として働いています。現在はシンガポールに住んでおり、マレーシアを除いた東南アジアや南アジア圏が営業範囲です。そのため海外出張も増えましたね。シンガポールには今年5月に来たばかりなので、まだ四苦八苦しています。

今後の夢や展望を教えてください。
今の仕事でまだまだ成果が出せてないので、しっかり成果を出したいですね。またSSPの活動と少し遠ざかってしまっているので、仕事が落ち着いたら、日本でやっていたような、日本の子ども達と海外を繋げるボランティア活動に取り組みたいです。

最後にメッセージをお願いします。
興味があるなら是非参加をしてほしいです。不安や躊躇する気持ちはあると思いますが、国際ワークキャンプには何かがかわるきっかけが詰まっていると思います。是非参加してみてください。

渡邉栄一さん
2012年10月13日(土)21:00-@スカイプ