インドネシア Pekalongan の体験談

 
 

参加者プロフィール

名前
中田裕志さん
社会人
英語力
なんとか日常会話
参加国・プログラム
インドネシア(9月参加)/ Pekalongan カーボンオフセットのマングローブ植林
 

▼初めてのワークキャンプ

 私はワークキャンプに参加しようと思ったきっかけは、10年前にさかのぼります。
当時、私は大学3年生で、同じサークルの先輩からNICEのワークキャンプの話を聞いて、とても興味を持っていました。
しかし、ゼミ活動等でスケジュールの都合がつかず、結局ワークキャンプに参加することなく
大学を卒業してしまいました。それから社会人となり、忙しい日を過ごしてきましたが、社会人10年目となり、
ようやく仕事にも余裕が出てきたときに、ふと大学時代にやり残したこのワークキャンプの事を思い出したのです。
今回は初めてと言うこともあり、趣味で少し勉強したインドネシア語が使える、同国のペカロンガン・
マングローブプロジェクトに参加することにしました。実際に参加してみると、普段の日本の生活では体験できないような
貴重な体験をする事ができました。

 

▼日々の活動

●9/11 キャンプ初日
 キャンプ地であるペカロンガンの駅に到着すると、日本人キャンプリーダーと現地のスタッフ2名が
バイクで迎えに来てくれました。バイクの後ろに乗せてもらい、ボランティアハウスまで移動していきますが、
どんどん街中から外れて行き、街の雰囲気も変わってきました。
そして、ボランティアハウスに到着すると、そこは海辺に浮かぶ村のような場所にありました。ここは、
大潮の時、満潮になると道路もほぼ浸水してしまうそうです。ハウスに案内され、入った時、正直少し
ビックリしてしまいました。というより、その簡素さに衝撃を受けてしまいました。
ボランティアリーダーからは、「ここでは今、日本人2名と現地インドネシア人5名、フランス人2名
ネズミ4匹とたくさんのヤモリが一緒に暮らしています」と説明があり、思わず笑ってしまいました。
でも抵抗があったのも初日だけ。人間一泊してしまえば慣れてしまうもので、徐々に居心地のいい場所に
変わっていきました。

 
  
 
●9/12
 ワーク初日は、小舟でマングローブ林を案内してもらった後に、バティックの染料作りをしました。
初めはマングローブとバティックは何の関係があるのだろう?ととても不思議でしたが、もともとペカロンガンは
バティックで有名で、その染料の1つにマングローブが使われていると説明を受けました。現在は化学染料
がメインになっていますが、天然の染料であるマングローブの素晴らしさを再確認することで
保全に繋げようというのです。
マングローブの種子を石でつぶすと、初めは白いのですが、空気に触れるとどんどん赤くなっていきます。
それを乾燥させ、沸騰させると赤い染料になっていきます。この日のメインワークは染料作り。
皆で楽しくおしゃべりしながら、マングローブの種子を石でつぶしました。

ワークが終った後は自由時間。私は集落をJalan Jalan(インドネシアで散歩の意味)をしました。
朱楽の住人の方とおしゃべりをしたり、子ども達と遊んだりして、とても楽しい時間を過ごしました。
 
  
  ●9/13
 この日のワークは、バティックのろうつけ染めた意見とマングローブディスカッション。まずはバティック体験。
伝統的な道具を使って蝋で模様を描きます。
ここからは染付の作業で、昨日作った染料で7回染めるとのことで、染料に付けて、乾かす、という作業を
繰り返します。バティックを乾かしている合間に、地方政府の環境省の方が来てくださり、
マングローブについてディスカッションを行いました。私はあまりマングローブbの知識を持っていませんでしたが、
今のペカロンガンの状況を含め、とても危機的な状況にあることを再確認しました。
その後、船にのってマングローブの種子を採取しに行きました。木の上になっているものもあるので、
木に登って採取します。時には赤いアリがいっぱいいある木があり、大変な作業でしたが、300本ほど採取できました。
そしてその採取した種子はプラスチックのカップに入れて育てていきます。
 
  
  ●9/14
 午前中はアクティビティで、ペカロンガンのバティック博物館に行った後、バティック卸市場(Grosir Batik)
でお買い物。さすがバティックで有名な町だけあって、博物館に展示されているバティックは
美しいものばかりで、市場(Pasar)にも沢山のバティックが売られており、目移りしてしまいました。
午後はいよいよマングローブの祝凜作業です!木から種を取って、それを田植えの要領で植えて行きます。
一本一本丁寧に育つように願いを込めて。
決して綺麗といえる水質ではありませんが、皆全身ずぶ濡れになって一生懸命に楽しく植えました。
アスパラみたいなマングローブの種。私たちが飢えている横には、以前に植えられたものが立派に葉を出していました。
こうて立派に育ってくれるといいな。
ワーク終了後は、今日も集落の方達と交流。3日間もお散歩をしていると、顔なじみになります。
夜風に当っていると、目の前の海で魚を取っている人がいたので、声を掛けると、「一緒に行くか?」と
誘ってくれました。結局この日は、小さなエビが2匹取れただけでしたが、貴重な経験になりました。
 
  
  ●9/15 最終日
 最終日は、メンバー入れ替えの日でもあったため、ワークはせず、朝早起きをして、地元の方と交流をしました。
「今日帰ってしまう」と伝えると、Facebookを交換しようといってくれたり、「お友達」がたくさん増えました。
初めはびっくりしていたこの地も、帰る時にはすごく名残惜しい場所になっていました。
もう少しいたいな…
そう思いながら全ての日程が終了し、メンバー皆が温かく見送ってくれました。
  
 

▼一歩踏み出す勇気

 社会人にして初めての参加でしたが、気持ちさえあれば全然遅くはないのだなと思いました。
若者と上手く交流できるか等、行く前は少し不安な気持ちもありましたが、行ってしまえばもう関係ありません。
もしちゅうちょされている社会人の方がいたら、一歩踏み出す勇気を持つだけで、視野が広がり、
普段の生活も劇的に見方が変わるということをお伝えしたいです。
お世辞にも生活環境が良いといえる場所ではありませんが、そこには私たちと同じ人間が住んでいます。
日本は、物質的には恵まれているかもしれませんが、笑顔の多さはここの人たちの方が多いのかもしれません。
普段の生活とは全く違った土地で、全く違った仕事をして、5日間を過ごしましたが、とても晴れやかな
気持ちになって帰国することができました。
「視野を広く持つこと」は自分が大学生のころから心がけていることですが、今回ワークキャンプでは、
それが十分に実践できたと思います。まずは超短期でも、一歩ふみだしてみてはいかがでしょうか。

 

▼準備お役立ち情報


何からはじめよう? そんな方はこちら

Link
出発までのスケジュール

いつ頃どんな準備をすればいいのか、大まかな流れはこちらでチェック。

Link
Q&A

誰でもはじめてのことは不安ですよね。そこで、よくある疑問や質問をまとめました。

Link
参加にかかる費用

気になるお金のこと。国際ワークキャンプに参加する際に、かかる費用をまとめました。

Link
写真館

参加者から届く写真をFacebookで公開中。活動内容や雰囲気を知りたい方は、ぜひアクセスしてみてください。