徳島らしさを国際ワークキャンプで
徳島県徳島での取り組み


名前
長谷川晋理さん
びざん大学
プログラム名
国際ワークキャンプ 徳島
開催年
2012年~
内容
イベント参加・運営
川掃除や、遊覧船の運行補佐など
プロフィール
1977年大阪市生まれ。2010年に徳島へ移住。家業の手伝いをする傍ら2011年に地域づくりを主な活動とするNPO法人びざん大学を設立。2017年7月に徳島県内のボランティア団体やNPOと連携して徳島ワークキャンプセンター開設。CHU CHU CHURROS CAFEオーナー。

びざん大学のことを教えてください。

2011年9月に商店街の20代、30代の10名で立ち上げた団体です。元々は商店街活動が始まりです。商店街は商店街のことしか考えていなかったので、もっと広域的に地域を見られるようにと始めました。当初は地域でお金のかからないことをやろう!と公衆トイレのそうじをしたり、町の人に先生になってもらい、店だったり施設で教室に見立てた講座を行っていました。最終的にお金を落としてくれではなく、町に来てもらって、楽しんでもらいたいので、文化的なこと、体験的なことがメインになりました。
徳島の中にも活躍しているNPOがたくさんあり、その中でも今一緒にやっている『新町川を守る会』はすごいなと思いました。元々NPOは、大変失礼ながら、もやしと思っていました。でも実際は、NPOってこんなに地域で活躍しているとは知らなかったです。やるならこういった活動をしたい!ということで、新町川を守る会を参考にしました。20年、30年やっていると、続いていることが証明となり、長くやること、田舎での活動をどう継続したら良いかを学びました。

NICEとの出会い、きっかけはどんな形でしたか?

びざん大学をNPOにすると、徳島市のNPO支援センターとのつながりができました。その支援センターがTwitterでNICEのことをツイートしているのを見たんです。クリックしてみたら、NICEのプログラムが出てきました。こういった形で海外に行くことができるんだ!というのをその時初めて知りました。もう20年若かったら俺も参加したのに…と思いましたね。HPに共催団体募集の記事を見つけ、プログラムを見てみると、四国がない。とりあえず一度連絡してみようと、10分後にはメールしてましたね。そしてNICEから連絡が来て、1ヶ月後には大阪の四条畷まで行って、台湾との2ヶ国ワークキャンプに部分参加しました。2012年の2月でしたね。NICEのスタッフと話をして、今からだと夏の計画になるとのこと。何をするかなど計画が立てられないので、1年見送りました。
その年の夏にロックバンドフェスを自分たちで企画しました。それがうまくいった時に、たまたま宮岡さんからメールが来たんです。次の夏もロックフェスやるので、その時に初めてのワークキャンプをやることにしました。

中長期ボランティアも受け入れてくださりましたね。

中長期ボランティアがあるのは分かっていたんですが、毎日継続する活動がなかったんですよね。でも、その春に花ロード(市民が手入れする国道沿いに埋まっている花の手入れ)が始まって、誰も植えた花をケアする人がいなかったので、ひとりで花壇のケアをしていました。毎日の水やりが大変で。早朝水やり、日中はチュロス、夜中に水やり。地獄を見た7月でしたね。その時に中長期ボランティアがあることを思い出して、NICEに連絡しました。すると9月に初めての中長期ボランティア、ランスが来てくれました。彼がよっぽど働いてくれました。すごい!!40代だったけど、ポケットに飴入れて、おばちゃん達に飴を配りながら水やり作業をしてくれました。受け入れ側もほとんど負担がなく、まさに光が差しました。

地域の反応はどうでしたか?

「なんやなんや?この外国人は?毎日水やりやってんの?どこ泊まってんの??えー?」っていう反応だったんですが、コミュニケーション取ってみたら、すぐに受け入れられましたね。
その次はロシアからナーリャ。こんな感じですぐにボランティアが来てくれた。毎日一緒にご飯食べて、色々な想いを聞いて、『このために日本に来た』、『漫画読んで日本に来た』。そういうのを聞くと、『何かしてあげたい』と思いましたね。人と人のつながり、ボランティアのつながりを感じることができました。

いよいよ徳島ワークキャンプセンターも7/1からスタートしましたが、そもそもなぜ設立しようと思ったのですか?

自分の団体のことだけを考えたら、徳島市中心で活動しているので、市内だけでオッケー。でも徳島全体で見ると、あちらこちらで困っているところはたくさんある。そういったところを巻き込んでいく活動をしていかないとと思いました。そして毎回NICEの職員さんが大阪から来てもらうのも大変。徳島に拠点をおいて、やっていけたら良いと思いました。2016年の関西総会で、代表の開澤さんから『センターやってみても良いのでは?』とあったのがきっかけです。ただ、私自身もフルでワークキャンプ参加してないですし、まだ経験がないんで、知らないこともたくさんある。そして地方でどれだけの人が集められるかなど不安もたくさんありました。

野望は?

徳島らしさをワークキャンプを通してどう創っていくか。年間何百人、何千人とワークキャンプで四国に入って来てくれるような道を作りたい。一人でも頑張っている人がいたら、手伝っていけるような。ローカルっぽく、地方っぽく、手伝いにいけたら。人の流れをつくっていきたい。

今後のNICEに期待することは何ですか?

とにかく人を送り続けてもらうこと。色々な国と色々な国の人達を、徳島という地でうまくつないでほしい。日本に全世界からボランティアを呼んでほしい。そして日本人も海外に行って、色々な経験を積んでほしい。NICEを知らない人も多いので、もっと知ってもらって。留学よりももっとと参加してほしい。大学では留学が一番になっている。それがもったいない気がする。
田舎に、電気、ガス、水道、バスが来る。そしてNICEが来るみたいな。NICEはライフラインです。パイプつなぎさえすれば人が来る。人手を欲している人は多い。NICEを知らないところにお送りたいです。

これから新規開催をする方々へ向けて、一言アドバイスをお願いします!

国際ワークキャンプは、地域活動のボランティア募集を一気に世界規模にするというものですが、かなり有効的です。特にマンパワーが不足する地方での活動に世界中からモチベーションや意識の高いボランティアが集まってきてくれます。しかも、お金では集められない誠実な青年、好奇心旺盛な若者がやってきます。その地域の文化や歴史、個性を前面に出して、世界中の若者を地域に招き入れてもらいたいです。