【活動報告】和束 NICE-17-096

17-096 和束

場所
京都府和束町
京都府の南部で、奈良に隣接。お茶の段々畑が広がる緑に囲まれた美しい場所。後醍醐天皇の言伝えが残る、歴史深い土地柄!
参加者
ボランティア 14人
うち日本7人、外国7人(スペイン2・台湾2・ロシア1・ドイツ1・ポーランド1)/男性6人・女性8人
+住民多数
期間
2017年8月11日~8月26日
仕事
わづかの有機茶農家を補佐、有機ティーパーク整備
宿泊
和束町体験交流センター。交代で自炊、寝袋必要。
SDGs該当項目
  
地域振興・まちづくり・持続可能な生産消費

 
ワークキャンプの背景

特活)「わづか有機栽培茶業研究会」と共催、17年連続、18回目。
宇治茶として流通するお茶の約半分を生産する和束町。わづか有機栽培茶業研究会は、「有機で作った本当にいいお茶を提供したい」とこだわる農家で結成。自分の作るお茶に誇りを持ち、地域を愛するメンバーは、将来的には有機栽培茶で町の活性化に繋げたいと願う。日本の文化を継承するために経済産業省が手がけた、「ジャパンブランド」のプロジェクトにも選ばれ、フランスに和束茶を広めるためにも活動。日本の文化であるお茶を理解し、彼らの日々の作業の手伝い等をする中で地域を応援していく。
和束にはリピーターが多く、和束でお茶農家になったり、地元の農家と結婚した人も!魅力あふれる和束は今後も進化し続ける。

活動内容とスケジュール

ワーク内容
①    ティーパーク内の草刈
②    茶農園周辺における休憩所の建設
③    国際交流イベントの準備・運営
④    数件の農家に分かれて農作業の手伝い・交流(ホームステイの一環)
⑤    和束小学校及び地域交流センター周辺の草刈

  午前 午後
8/11   加茂駅集合 オリエンテーション
8/12 和束ツアー 和束ツアー 歓迎会(和束町長来訪)
8/13 休憩所の設置準備 休憩所の設置準備 夏祭りに参加
8/14 茶園の草引き 茶園の草引き ミーティング
8/15 茶園の草引き お茶レクチャー 交流会
8/16 フリー(奈良観光) フリー(奈良観光) フリー
8/17 休憩所の設置準備 フリー ミーティング・交流会
8/18 茶園の草刈り 茶園の草刈り 中間総括
8/19 休憩所の設置 イベント準備 国際交流イベント
8/20 ホームステイ先でワーク ホームステイ先でワーク ホームステイ
8/21 ホームステイ先でワーク ホームステイ先でワーク ホームステイ
8/22 ホームステイ先でワーク ホームステイ先でワーク 合流
8/23 フリー フリー フリー
8/24 小学校の草刈り 保育園で草刈り&子ども達と交流  
8/25 最終総括・メッセージ交換 掃除・お別れ会準備 お別れ会
8/26 掃除 解散  
 

様々な形で参加した和束町民の方々
*『わづか有機栽培茶業研究会』の方々(すべてのワークにおいて)
* ホームステイ受け入れご家族の方々(ホームステイの受入れ)
* 体験交流センターの職員の方々
* 国際交流イベントの参加者の方々
* 和束小学校の方々
* 和束保育園の方々

本ワークキャンプの目的と成果

国際ワークキャンプ参加者が「和束茶・茶の文化・和束町」について知り、キャンプ終了後も継続して和束にかかわる人を増やす。また和束を世界へ発信できるようにする

ボランティアメンバー14人は、和束町でのボランティア生活を通じて「日本の文化・お茶」について学び、考えることが出来た。茶香服・茶道・おいしいお茶の入れ方講座を体験することで、お茶や文化に対する興味が深まった。
また、過去の参加者が繰り返し訪れたり、彼らから評判を聞いて参加するメンバーがいたりと、新たなつながりを生み、和束の認知度向上に貢献している。

より多くの和束町民が茶業・豊かな自然・人などの和束の財産に興味を持ち、見直すためのきっかけをつくる

国際交流イベントにおいて、ボランティアが各国の料理を振る舞う企画をしたところ、普段関わってくださっている共催団体の方以外の方も訪れてくださり、国際ワークキャンプの取り組みについて知っていただいたり、ボランティアが和束で感じたことについて共有したりすることができた。

ボランティアと地域の方々の協力によって、ティーパークに訪問者の憩いの空間を作りだす

和束町内外から参加者の集まるイベント等を開催している有機ティーパークに、休憩所を建設するにあたって土台建設を終わらせることができた。残りの屋根の部分は、週末ワークキャンプ、来年のワークキャンプへ向けて、更なる構想が必要だろう。

今回の課題

ワーク内容に関して
今回は、ワーク内容の計画性について悩むことが多かった。休憩所設置のワークは素晴らしかったが、建設所の許可書が降りないなど、予定していたようにワークが進まなかった。
また、メンバーの仕事が早く、想定以上の仕事を終える事で、手が余る事が多々あった。
さらに、メンバーが地味な草刈り作業の意義・重要性について理解を深める事に苦労した。

②ジェンダー問題
ジェンダーとは、社会的・文化的役割としての性別のことであり、特定の社会での価値観や男女の社会的・文化的役割の違い、男性と女性の関係性などを含む。
ワークキャンプ中、ジェンダーの発言に違和感を感じるメンバーが数名いた。ワーク初日、性別でワーク内容による振り分けがあったが、海外の参加者がジェンダー問題として疑問に感じていたため、彼らの意見を尊重してチーム編成を行った。性別によってワークを振り分ける等の言動には、今後も注意したい。
 

今後の構想

① ボランティアで出来るワークが年々「茶畑の維持」のようなコツコツした作業中心になっているので、有機農業にとっての草引きの大切さをしっかり伝えること、お茶の説明や体験ワークをボランティアワークの後半に入れる等、作業系ワークと体験ワークとで連携を強化する。


② NICE、参加者、地元の方々全員で、ジェンダー問題に対する理解を深める。リーダー育成合宿でもジェンダーのトピックを導入。
今後ワークにおいて、男女間によるワークの振り分けを行うのではなく、メンバーの希望を尊重する。


③今後もワークキャンプによって和束ファンを増やし、移住者増に貢献する!

最新のプログラムは以下をチェック!

国内ワークキャンプ一

参加者からの声

本キャンプの良い思い出
◎なんでも協力しあえる仲間!
◎地元の方とたくさん話せて楽しく過ごせた!
◎お茶のことを学べた!
◎ホームステイであたたかく受け入れてくださって、感謝でいっぱいだった。
◎素敵な場所で住みたくなった!

本キャンプの悪い思い出
〇ワークが少なかった 
〇夜が暑い!
〇虫が多かった

キャンプリーダーより

「相手との関係に、壁ではなく橋を作る事」 リーダーとしての立場だからこそ、今までに見えなかった視点や学びが多くありました。 その1つは、地元の方々とボランティアメンバー間に対して 「壁ではなく、橋を作る」事への理解です。 自分と全く文化、価値観、言葉を持つ人と会った際に、壁が出来てしまうのは、自然な事です。 でも、沢山の時間を共有し、話し合いを多くする事で、壁ではなく、両者に橋を作る事が出来るんだと、改めて感じました。 それは、リーダーとして橋渡し役だったからこそ気付けた視点であり、それは国際ボランティアだけではなく、世界で起こっている難民の問題、紛争、宗教上による争い事にも繋がると考えてます。 僕の原点の場所であり、第二の故郷と言える和束で、個性豊かな仲間達と、地元の方々の橋作りの仕事を担えて最高です! 多大なご支援を頂いた和束の方々、試行錯誤しながらリーダーシップを取っていた僕についてきてくれた13名のボランティアメンバーに感謝の気持ちしかありません。 本当にありがとうございました!!