国内・海外ボランティア活動を行う
国際ボランティアNGO NICE(ナイス)は
1990年の設立。国内・海外約90か国で
ワークキャンプ等の各種事業を行います。
●ガザでの即時停戦を呼びかけます。
●ウクライナと世界の平和を強く求める、緊急声明とアクション
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松本裕也さんの履歴書。
2012/08/20
ボランティアに対する考え方が180度変化!
松本裕也さんの履歴書。
- 名前
- 松本裕也さん
- 性別
- 男性
- 年代
- 26才(インタービュー当時)
- 属性
- ポータルサイト運営会社
- 参加国
- タイ、ネパール、フランス、日本

満足度60-90%の数字に込めた思いは?
プログラムによって違うんだよね。リーダーを務めた福岡のプロジェクトは90%なの。他のは、正直、わっこれは!っていうプロジェクトではなくって、全体の経験としてよかったという感じだから、一個一個のプログラムでこれで満足というのはなかったかなぁ。参加者で行くと自分の中でそこでの問題を噛み砕くことができずに何かやってるって感じだったんだよね。でもリーダーの時は、共催の人とこういう問題があってこういうことをして、参加者の満足度をあげないとっていうのを考えるからよりよかったかなと。だから90%。他の3つの中長期プログラムは、流れについていってたのかなと。性格的にぐいぐいいきたいタイプだから、参加者としてはいれない。性格の問題かもね(笑)。
活動のやりがい度60-90%の数字に込めた思いは?
3つ参加した中長期ボランティアは、基本個人ボランティアじゃん?特にネパールとかね。現地にポンっと入って、日々活動に取り組んで、現地の人と仲良くなって帰る。別に意味がないとは思わないけど、まぁまぁぼちぼちやってるなって感じてたからかな。やりがいは、リーダーまでやってみてじゃないと、本当の意味では感じられないかなーって俺は思うな。かつ、その後他にチャレンジするって繋がらないとトータルで満足にはならないと思うな。
成長ダイアグラムについて教えてください。
1) 実務的な知識・スキル 3
実務って何を意味してるんだっけ?俺は「仕事力」的な意味でとってて。「ワークキャンプで得た知識・経験によって世の中を変えられるか?」って考えたらまだまだなって。ワークキャンプだけやっても、そこから先で、自ら何か経験しないとだなって思うから、プログラム参加だけでは「ちょい成長」「きっかけ」くらいかなと思ったので3をつけました。
2) 人・社会とやっていく力 4
元々コミュニケーションは得意だから(笑) 黒木(福岡)へ行って、帰ってきて、やす(NICE職員)とかよしさん(NICE元職員、現理事)に言われたのは。「大人になったね」って(笑)「俺が俺が!」だけだったんだけど、周りを考えるようになったねって。リーダーとしてやっていける力がついたと思ったので4をつけました。
3) 自分でやっていける力 4
これも同じく、それが「今」何かにつながっているかどうかでつけました。で、そう考えたら個人的に色々やれてるから「4」。原点になっているのは、それまた黒木なんだよね。今回この成長ダイアグラムでつけた数字は、中長期プログラムだけじゃなくて「旅+プログラム+国内リーダー」でつけたのね。そういう意味では世界一周をしながらワークキャンプに参加してた1年間は自分のアイデンティティを創る期間だった。それは今に繋がってるんだよね。ヒッピー的な人に旅中にたくさんあって、変な話をしてきたの(笑)そんな経験も今に繋がってるのかなーっておもうしね。
4) 進路・目標 5
ボランティアとか興味なかったんだよね。全く興味なくて。くそだと思ってたんだよね(笑)。けど、旅をしてる中で色々なところを巡っていくと面白い人がいっぱいいて、その人たちと話していくと、そっち(社会貢献とか)の方向性もありかなって。黒木での経験によって、最終的には国内の、里山、田舎の過疎化とかの問題にいきついて、それで、色々な活動をしてる人がいっぱいいる中で俺ができることは、その人たちを支援する側だなって思って。しかも参加する若い人じゃなくって、主催するNPOとかの団体側の人たちを支援する側になれないかなって。で、これはマスに情報を発信することだ!って思って。それが今の職(ポータルサイト運営会社)につながっていから、完全に影響されています。だから5かな。
―ちなみに、くそくらえって思っていた時にNICEと出会ったわけですよね?どうやって出会ったのですか?
すごいんだよ!たまたま授業中に前に座っていた人がタイのリーダーだったの。俺が参加した中長期ボランティアタイのね。とくちゃん(NICE元会員、徳住佳子さん)って子で大学が一緒だったの。まず先に、1年休学して世界一周しようって決めてたんだよね。世界1周出る前は、ヒッチハイカーだったから。変な旅がしたくて、他の人と一緒はやだと思ってて、授業中に、教育概論の授業だったかな、隣の友達に、「休学して世界1周へ行こうと思うんだよ。で普通の旅じゃいやだから不法就労で働こうと思ってるんだよ。でもそれじゃ捕まるよ。じゃ、何がいいかなー。ボランティアだったらいいんじゃないかな」って話していたら、前の席にとくちゃんが座ってて、突然後ろ振り向いて「それならタイ行く?」って(笑)。顔は知ってたけど、しゃべったことなかったんだよね。突然声をかけられて、その日の夜オフィスへいったの。よしさんとそのまま飲んで、その日に行くことが決まって、3週間後にタイにいたよ(笑)。そこからは、働きたいっていうのがあったから、海外へ行っている時に、よしさんに連絡をとって、他の2つのプロジェクトにも参加したの。別に社会貢献的な意味合いでボランティアに参加したわけじゃなかったんだよね。世界をただみたかった。それだけだった。
5) 社会への考えや価値観 5
これはほんとに、価値観が転換しているからね。「ボランティアなんてクソ!」って思ってたのが、応援する側になっているから(笑)だから5をつけました。
6) その後の人生に生きた人脈 5
なんだかんだ、ワークキャンプ関連の人と、今も繋がって活動してるし、NPO関連の人たちと一緒に動くことが多いから、経験は生きてるなって思う。黒木のリーダーを務めた後に、積極的にワークキャンプフォーラムに参加するようになったり、そういうとこから大きな繋がりができたかな。
黒木の経験がターニングポイントになっていますね。ちなみにリーダーを務めたのはさそわれたから?
そうです。これも突然声がかかったんだよね。就活が終わって、中長期の事前研修(参加する人たちの研修)のサポートをしてたらよしさんが、「ゆうやは黒木だと思うんだよね」「来週下見いかない?」って言われて決まり。半年ぶりくらいにNICEに顔を出したら、決まったって感じ。
会社に入って任された仕事は営業だったとのことですが、「NPO・NGOの活動を多くの人に知ってもらえる場に行って支援をしたい」との考えがあったのに、実際に取り組んでいる仕事は営業で、やりたいことと実際が違っていたと思うんですが、葛藤はなかったんですか?
そこが一番、声を大にしていいたかったんですよ(笑)。みんなここで折れるんですよ。どっちかに傾くんだよね。会社にずっといるか、会社をすぱっとやめてNPO・NGOや地域へ行くか。俺は、おれなかったんですよ。なんでおれなかったのかというと、負けたくない的な?はっきり言って、ITに興味ないし、営業にも興味なかったの。黒木以降は里山にしか興味がなくて。でも「疲れた」ってなるべく言わないようにしようって思ったの。月~金働いて疲れて、土日は休むっていうライフスタイルには絶対しないって1年目に思って、絶対土日もなんかやるって思って、動いてたの。竹や地域おこし関連プロジェクトに関わったり、NPOに混ざって活動したりを仕事後とか土日とかで常になにかをやり続けていて、そっちである程度さ、頼られるじゃないけどさ、あいつ呼ぼうよって思われるような関係を創って、2年目はその関係をさらに広げていくって動いて行ったら、どっちも疲れることなくやれたんだよね。月~金から土日、完全燃焼!!そしたら仕事にもストレスを感じなくって。心の持ちようなんだね。そうすることで、気持ち保った。あとね、2年目以降かな?社内でも、社会貢献的な活動をしてるんですよって話すようになったら、意外と興味を持ってくれる人がいたりして、それによってモチベーションがあがったりとか。それも含めて最終的に今、異動して(異動先はNPO・NGOをサポートするサイトの運営等を行う部署)、自分が思い描いていた場所に来れる流れを作れたのかなって。
今後の展望は?
やっと仕事でもNPOの支援とかができるようになるなって。あんまり公私混道させすぎないように、とは考えているけどね。ひとつは、今やってる「竹」を使ってモノづくりとか空間を作っていくって活動を続けていきたい。例えばアースガーデンの舞台装飾とかさせてもらったりしたけど。その活動は、デザイナーの友達がいて、彼と二人でやってて。アースデイとか、ほかのフェスとかでも会場の演出をやらせてもらえたりで。そういうことを通じて、いろいろなことを自分で出来る、何でも作れる、百姓的な!何でも自分で出来るようになりたいって思ってます!山で竹を切って、かっちょいいものをつくって、人を躍らせる。そんなことをやりたいなー。
会社の方では、マスメディアって最初は言ってたけど、最近はITもいいなって考えているんだよね。NPOの人たちってぶっちゃけITとか弱かったりするよね?世の中にはめちゃくちゃ便利なものがあるのに、すごくアナログじゃない?ITの便利さってのも、意外と悪くないなって。NPOの人がもっともっと働きやすくなって、もっともっと社会にインパクトが与えられるようになればいいなって。
他にもありますよ。日本をね、変えないとって思っているわけですよ。社会問題に対する活動、つまり社会貢献というのを、より世の中の中心にくるようにしていきたいんですよ。一人ひとりの力でできることは少ないけど、多くの人が社会貢献、ソーシャルグッドな活動が大切なんだって思い始めたら、日本は一気に変わると思うんだよ。革命とかもそうじゃん。Facebookで革命がおこる世の中ですよ。だから、世の意識を「ソーシャルグッド」に持っていくように、そういうことを東京でやっていきたい。過疎化とか、地域社会にも貢献できることがやりたいと思ってはいるけど、やっぱり東京にいるべき人もいると思うんですよ。本当はね、九州に戻りたいですよ、いつかね。まだやりきってないんで、35歳、あと10年でがんばんなきゃ。
あと、今はチャンスだと思うんですよ。震災があって、なんか色々と、みんなの意識が変わってきてね。阪神大震災の後にNPOがたくさんできて、今回がまた次のステップに繋がっていくと思ってるんだよね。あと、僕らの世代はね、新しい世代で、生まれた時から、物ごころついたときから不景気だったじゃん。それによって、あんまりお金で儲けるっていうことがハッピーって言う価値観を持っている人が少ないと思うんだよね。若者のなんちゃら離れって多いじゃん?車買わない、テレビみないとかさ。やっぱり、俺らがほしいのはそういうモノじゃない。俺らが感動するのはあったかいものだと思うんだよね。人とのつながりとか。そういう若者が台頭してきているわけだから、僕らの世代から徐々に世の中は変わって行くんじゃないかなって思う。で、誰がやるんだっていったら、僕らでしょ?って。幸い周りにはおもしろい人たちがいっぱいいるからね。僕らでムーブメントを起こしていきますよ。乞うご期待!!3年後に情熱大陸に出るんで見てください(笑)!
最後にメッセージをお願いします。
ここ、一番難しいなぁ。臭いことが言えないんだよね。対象が「これからワークキャンプに参加する人」なんだよね?なんか期待に踊る心をおっちゃいそう。それでもいい?
僕はワークキャンプや中長期ボランティアはきっかけでしかないと思ってるんですよ。そこで、選択肢がいっぱいある中で選ぶなら選べばいいさと。その中でやるとしたら、きっかけづくりとしてはすごくいい。協力隊みたいにすごく審査されるわけでもなく、スタディツアーみたいに中途半端じゃないし。そういう意味ですごくいいから行くのはいい。ただそれを目的にしてほしくない。きっかけでしかないから、そこを経験した人の、その次のステップを社会は求めていると思うから、あくまでワークキャンプはツールだと思って、目的はより高いところにおいて参加したらいいと思います。以上!
ちなにみにこんなんにもエントリーされてましたー。
第七回ロハスデザイン大賞
2012年3月18日(水)@代々木上原
松本裕也さんの履歴書(293.86 KB)
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