松本かおりさんの履歴書。

2012/08/21

一歩踏み出せば、世界はぐっと広がる!
松本かおりさんの履歴書。

名前
松本かおりさん
性別
女性
年代
23才(インタービュー当時)
属性
学生
参加国
日本

NICEを知ったのは?

友達が教えてくれました。愛知県立大学に通う、高校の同級生です。愛知県立大学ではNICE経験者も多いので、説明会が開催されています。その説明会に参加した友達が、一緒にやろうよと声をかけてくれました。

国内を選んだのは?

6月に友達から話を聞いて、8月9月には参加したいと思ったので、単純にお金がなかったからです。でも、今では日本に参加してよかったなと思っています。日本のことが好きになりました。

活動の満足度120%、やりがい度の120%の数字に込めた思いは?

名張も会津も、考えていた以上に、やりがいと後に残ったものが多かったです。名張は特に自分がやったことのない分野の活動でした。チェーンソーや草刈り機を使って里山の整備をしたんですけど、最初は「こんなの絶対私にはできない」と思っていました。人に当たったらけがをさせるじゃすまないですからね。「私は機械を使いません」宣言をしていたのですが、最後にはチェーンソーも草刈り機もひょいひょい使っている自分がいました。私でもやれるんだって自信がつきましたね。

外国の方と2週間一緒に生活をして、色んな話をしました。彼・彼女たちが話す自分の国の話がとても面白くて、自分の国を誇りにしている姿がまぶしかったんです。私も日本のことを聞かれましたけど、全然話せなかったんですね。自分の国に誇りを持っていることがすごいいいなって思いました。今まで私は「日本人」として意識してこなかったので、もっと日本のことを学びたいと考えるようになりました。

私が通っていた短大は、英語が大好きな子たちしかいなかったんですね。とても限られた人としか出会えませんでした。ワークキャンプだと年齢も国籍も違う人と出会えるから世界がぐっと広がりました。

短大を卒業後、南山大学へ編入をされたそうですが、なぜ編入をしようと思ったのですか?

編入先は、総合政策学部でした。ここの学部は国際、環境、経済から日本の地方自治まで幅広いテーマを扱っています。私はその中で、名張の経験もあって、環境と地域づくりに興味を持ったんです。名張の伊井野さん(国際ワークキャンプ共催団体の代表の方)がワークキャンプ中にNPO講座に連れていってくれました。もう4年前のことなので記憶が曖昧ですが、単純にNPOってすごいんだって思ったんです。地域作りにNPOがどう関わっているのかをもっと知りたいと思ったのがきっかけで編入を決めました。総合政策学部なら、色んな視点で地域づくりとNPOを考えられるのではないかと思い、編入しました。

編入後2年間で卒業予定だったのを1年先に延ばしたのはなぜですか?

編入してからの時間があっという間で、もう少しここで学んでいたいなと思っていたんです。そんな時に、震災が起きてしまい、このまま日本はどうなっちゃうだろう、私は何をしていけばいいんだろうと悩みが深まってしまいました。もやもやしているだけでは何も進まないので、被災地へ足を運ぶことにしました。被災地へ行って、そこで苦しんでいる人もいて、どう自分が社会と関わっていけばいいかますます分からなくなりました。無理してここで就職するよりも、考える時間がほしいと思い卒業を延期しました。

会津若松で子どもと一緒にずっと遊んでいたんですが、その中で発達障がいの子どもがいました。その子と一緒に時間を過ごしていくうち、なぜこの行動を起こすのかということが分かってきました。色んな可能性を持っているんだと感じたんです。子どもでもマイノリティの子たちの可能性を引き出すお手伝いができたらいいなって考えるようになりました。そのため、今就職活動をしているんですが、障がい者の施設もいくつか受けています。

今後の夢や展望は?

まだ自分の世界は小さいので、色んな場所へ行って世界を広げたいです。そして名張でNPOってすごいなって感じたので、自分も社会へ何か還元できることを興していきたいです。

成長ダイアグラムについて教えて下さい。

1.実務的な知識・スキル 4
名張なら機械系の技術、薪割り、チェーンソーを使った木切り、草刈り機などがメキメキ上達しました。会津は、リーダーを務めたので事務的な作業が多かったのですが、もうちょっと出来たって気持ちがあったので4としました。

2.人・社会とやっていく力 5
もともとすごい人見知り、シャイなんです。その殻を破らせてくらたのがNICEでした。自分を出していかないと、ワークキャンプでは生きていけなかったです(笑)。名張では受身だったんですね。でもそのせいで、リーダーに自分が考えていることが伝わらなかったことがあってとてもショックでした。お前も参加者側の味方なんだろって。どちらの意見もわかるけれど、私はリーダーの意見が理にかなっていると心では思っていました。でもリーダーには伝わっていなかったんです。ちゃんと言葉にして伝えないと、伝わらないんだって思い、そこから話すようになりました。
初めてリーダーを名張で務めたときです。会津では人も状況も変わりやすく私の立場がよくわかりませんでした。なので一人で抱え込み、消化不良を起こしてました。それに気付いたメンバーの方に誰でもやれることはもっと任せていいんだよ、と言ってもらい頼ることを学びました。それまで立場は与えられるものと考えてましたが、自分で立ち位置をつくりだすことで組織がまわりやすくなるんだと学びました。

3.自分でやっていける力 4
振り返ると、人の力を借りて活動していた部分が大きかったです。とてもありがたかったです。感謝の意味も含めて4としました。

5.社会への考えや価値観 4
色んな人にあって、色んな話を聞いて、ボランティア観が変わりました。
ボランティアは私にはやれないものって考えていました。よくある、偽善活動だと考えていたんです。だから活動に参加するのに抵抗がありました。でもやってみないで決めつけるのはおかしいと思い、えいっと参加してみたら、そういう考えがスパーンとなくなったんです。普通の趣味だと自己満足で終わるのが、ボランティア活動は、自分も体験できるし、相手にも喜んでもらえるんですよ。一緒に時間や経験を分かち合えることが、単純におもしろいなって考えるようになりました。

最後にメッセージをお願いします。

ワークキャンプはちっちゃい世界かもしれないけれど、そこに集まる人や活動を通じて出会う人達が、色んなものを提案してくれたり、引っ張ってくれたりするので、一歩踏み出すだけで世界がとても広がりました。活動に携われば携わるほど、奥が深くなっていく、そんな感じがしています。初めの一歩を踏み出すのは、とても不安があると思います。まず、NICEってなんだ?あやしくないか?そこから入る人もいますよね。でも色んな人に会えて、可能性がぐっと広がるチャンスがたくさんNICEにはあると思うので、ぜひ参加してください。

2012年5月22日(火)11:00-@NICE事務局

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