国 |
ドイツ |
コード |
OH-H06 |
プログラム名 |
Berend Lehmann Museum & Former Synagogue in Halberstadt |
開催期間 |
2025/08/17(日)~2025/08/30(土) |
背景 |
Harz山地のふもとに位置するHalberstadtは、宗教建築や伝統的な木組み建築が立ち並ぶ歴史的遺産を誇る街である。市中心部の周辺は第二次世界大戦中の空襲で甚大な被害を受けたが、戦後の社会主義時代に建設された集合住宅がその痕跡を残している。特に、Halberstadtはナチス政権の台頭以前、ドイツのユダヤ文化を形成した重要なユダヤ人コミュニティの中心地であり、少なくとも13世紀から繁栄を続けてきた歴史を持つ。Moses Mendelssohn Academyとの協力のもと、2018年以降、毎年のトレーニングコースやプロジェクトを通じて、Halberstadtの歴史的ユダヤ人地区の代表的な要素の保存と記録に貢献してきた。2025年でも、街のユダヤ遺産の保存活動に引き続き取り組む。 |
仕事内容 |
①バロック様式のシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝堂・会堂)の遺構と、②Klaus Synagogue内の歴史的に重要なSukka Roomという2つの保存現場で作業を行う。①バロック様式のシナゴーグの遺構は、Halberstadtにおけるユダヤ人の生活の最も具体的な証拠の一つであり、その保存は継続的な取り組みとなっている。1938年から1939年の迫害により破壊されたこのシナゴーグの構造は、現在では外壁の一部のみが現存している。これまでの保存活動では、残存する石積みの安定化や構造的脆弱性への対策、さらなる劣化の防止に注力してきた。2025年には、現存する壁面に残された彩色装飾の保存作業が中心となる。シナゴーグの内部を飾っていたポリクローム装飾の断片を確保し、歴史的価値を守るために、特殊な保存技術を用いて修復作業を行う。②もう一つの保存対象であるSukka Roomは、2024年に保存作業が始まった部屋である。この空間には歴史的な壁紙が重ねられており、その下にはさらに古い装飾層が隠れている。2025年の作業では、これらの装飾層の調査を行い、選定した部分を慎重に露出させることで、装飾の層序を記録・分析する。この作業を通じて、部屋の美的変遷や、建物の機能と用途の変化に関する知見を深めることが期待される。壁紙の除去は選択的に行い、露出した装飾層の脆弱な部分を安定化させるほか、分離した素材層の処理を含めた保存技術が適用される。参加者は、ユダヤ文化遺産の保護に関する理論と実践の両面から学びながら、歴史的空間の保存に貢献する機会を得る |
宿泊 |
相部屋。シャワー有 |
場所 |
Halberstadt, Saxony-Anhalt |
資格 |
20-35才。英語中級 |
備考 |
履歴書・動機書提出。面接あり |
募集人数 |
10人 |
主催者・支援機関詳細 |
1980 年代半ばに若者グループが、旧東ドイツの村の教会を修復したのをきっかけに結成されたNGO・Open Houses。文化遺産修復・文化プロジェクトが中心。 |