ホームレス支援のベンチャー企業からNICEへ天職

名前
井口育紀(いぐちやすのり)
性別
男性
年代
30代
属性
中長期ボランティア事業部 部長
NICEの経験
タイの中長期ボランティア。他国内外多数。

NICEへ入る前の経歴

『英語を喋れたら1億人と友達になれる!』、そんな某英会話学校の宣伝に魅了され、国際関係に興味を持ち、大学3年次にタイの国際ワークキャンプに参加しました。そこで最高の仲間たちとの出会い、タイの魅力を充分に知る経験をした結果、翌年は大学を休学して、タイに対して何かできることしたい!と思い、タイで8ヶ月間長期ボランティアに参加しました。翌年は高知県のワークキャンプでサブリーダーをしました。
大学を卒業してから、大阪市の釜ヶ崎(あいりん地区)というところで、ホームレス支援をしている民間のベンチャー企業で働いていました。簡単に言うと、路上に住んでいるホームレスの方々を畳の上に上げる(家で生活をしてもらう)仕事です。ただそれだけでは、彼らは一般的な生活ができないので、金銭管理をしたり、投薬管理をしたり、日常生活のサポート全般を行っていました。4年間その仕事をしていたのですが、本当に様々な人たちと出会ってきました。人間の底辺を見てきたこと、たくさんの死にも関わったことは、自分の価値観のベースになっています。

NICEで働くのを決めた理由

たくさんのホームレスの方々と会い、自分がしていた仕事は対処療法でしかなく、根本的にホームレス問題を解決しないと意味がないと感じました。もちろんホームレスの人たちに一般的な生活を送ってもらうことはとても大事なことなんですが、ホームレスになってしまう原因を解決したいと思いました。普段はこの仕事をして、土日にNICEによく関わっていたのですが、NICEのワークキャンプや中長期ボランティアに参加した人の多くは、そのボランティアでたくさんのことを経験し、自信やコミュニケーション力が上がり、よりポジティブに生きていこう!とか、世の中を○○していきたい!というビジョンを持っている人が多いと感じていました。そういった人たちが増えていくと、日本も良くなり、ホームレス問題もなくなるんじゃないか?と、自分の中でつながったこと、そしてたまたま縁があってNICEで働かないか?という話もあり、NICEで働くことを決めました。

担当している/いた業務

今は中長期ボランティアの主催事業で主に国内での1ヶ月以上のプログラムと、ぼらいやー(国際ボランティア1年間プログラム)の担当をしています。中長期ボランティアの主催事業は主に外国人参加者が多く(これから日本人参加者も増やしていきます!)、日本の地域で頑張っている方々とを結んでいく役割を担っています。ぼらいやーでは日本人でギャップイヤーとして1年間という長期の参加者がメインになります。この外国人×地域の方々×日本人とのつながりが、私の中ではとてもバランスが良く、楽しく仕事しています。

どんな力を求められ、どんな力が身についたか

中長期ボランティアの主催事業では、語学力・コーディネート力でしょうか?日本語を喋ることのできない外国人も参加しますし、研修では英語で行っていきます。当初はかなり大変でしたが、自分から喋らないと何も始まらないので、つたない英語でしたが駆使して使っていくことで自然と語学力も上がってきました。コーディネート力と言えるのかわかりませんが、ボランティアとの接し方・距離感を大事にしています。スタッフとか年上とかそんなこと、関係なく、みんなイコールだという意識を常に出してメンバーと接していきます。スタッフとしてもちろん伝えなければいけないこと、やらなければいけないこともありますが、基本的な姿勢はみんなと同じ目線、立場を貫いています。また開催地訪問のタイミングや雰囲気、状況に応じて、どんな場合でもしっかり溶け込んでいけるように意識しています。
あと、現地溶け込み力にも自信があります(笑)。特に東南アジアでですが、言葉が分からない状況でも、地域のおっちゃんやおばちゃん達に溶け込んで、一緒にやっていく力が、最も身について、一番得意かもしれません(笑)。

やりがい

*自分が担当しているプログラムを通して、参加して良かった!と言う言葉を聞いた時
*参加したプログラムが、今後の人生に大きな影響を与えた時
*参加者の成長を見れた時
*そして、担当したプログラムで出会った人たちがプログラムが終わった後も、お互いを刺激し合う存在となってその後もつながっているのを垣間見た時です。

それぞれを具体的にいうと、
*ぼらいやーや中長期ボランティアを通して、それがきっかけで結婚する相手と出会ったり、働く場所を見つけたり。
*コミュニケーションを取ることが苦手な参加者が、活動後に色々な人たちとコミュニケーション取れるようになったり。
*困難に直面しても、その状況を頑張って乗り越えたり。
*語学力が見違えるくらいアップしていたり。
*プログラムで出会った仲間と、いつも、いつまでもそれぞれの近況報告をし合って、実際に会ったりしているのを見たり、実際に自分も呼ばれたりすることなどです。
こういった時が、NICEで働いて本当に良かった!!みんなと出会えて良かった!!って思える瞬間です。

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