大学を中退してから、7年後にはNICEの事務局長に。

名前
上田英司(うえだえいじ)
性別
男性
年代
30代
属性
事務局長

NICEへ入る前の経歴

「国際協力の仕事をしたい」という中学生からの夢があり、中学のときの先生に「技術をもって海外で貢献するというのはひとつの選択肢だよ。」という話をきいて、父の仕事が土木工事ということもあり、工業系の大学に進みました。
大学入学後、たまたま選択した授業のなかで、国際ワークキャンプを先輩達が紹介してくれました。世界中の人たちと一緒に活動ができるチャンスだと思い、北海道の国際ワークキャンプに参加をしました。そこでの出会いが大きな転機となり、NPO・NGO活動の魅力にはまり、大学にはほとんどいかずに、フリースクールや障がい者施設で働いたりしていました。

NICEで働くのを決めた理由

もともと国際協力の仕事が夢でしたが、はじめてのワークキャンプで北海道を訪れたときに、自分は日本のことをまったく知らないし、日本の地域課題についてはじめて目を向ける機会となりました。地域の課題に対して取り組みを行うローカルな点と、日本や世界中からボランティアが集うというグローバルな活動の両方をもつ国際ワークキャンプが仕事にできたら、どれだけ面白い人生が送れるかと思い、職員に応募することにしました。当時、大学を2年で中退した自分を採用してくれたNICEの度量の大きさに感謝しています。

担当している業務

最初に担当をした業務は、国内での国際ワークキャンプのコーディネーションの仕事でした。日本各地で、世界中から参加してくれるボランティアの受入を10年ほど担当しました。現在は、東日本大震災の復興のための国際ボランティアや企業の社会貢献・CSRのコーディネーションが主な業務です。
 これまで知らなかった人たち同士が、共通の社会課題に対して汗を流すということをコーディネートできるというのは、本当にありがたいと思っています。

どんな力を求められ、どんな力が身についたか

NPOで働くというのは、ある意味ジェネラリストが求められていると思います。専門領域をきわめていくというよりは、すべてのことに対して、スペシャリストの7~8割程度のレベルで仕事をしていくというスタイルになると思います。
また、自分の仕事を自分で評価することができる力が必要だと思います。私たちの仕事は、経済的/金銭的な尺度に置き換えて判断することは、非常に難しく、働く動機を維持していくことが、時に困難な場合があります。その中で、自分自身で自分の仕事にやりがいを感じて、自己評価をしていくことが求められます。

やりがい

私達の仕事は、まだまだ未開拓な領域である一方で、差し迫っている社会課題はたくさんあります。団体や活動が思い描くビジョンに対して、未開拓であるからこそ一直線に進んでいくことができるというのは、非常にやりがいがあります。ただ、私達の仕事は、やりがいだけを共有できるものでもなく、悲しみや困難な相談なども多いので、そういったことも共感していくことも仕事のひとつだと思います。

今後/今のキャリア

20歳のころから働き始めて、14年になります。転職なくこのNPO業界でずっと働いているという人は珍しく、おかげさまでたくさんの先輩や仲間と出会うことができました。
 現在は、日本NPOセンターの理事や日本ボランティアコーディネーター協会の運営委員長、東京ボランティア市民活動センターの運営委員など、様々な団体に関わるきっかけをもらっています。今後も、市民活動の一線の人たちとお仕事が出来たらと思っています。

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